StarDust Tears

米米CLUB 無観客配信LIVE「OMUSUBI」

 SONYミュージック肝煎りの配信サイトStageCrowdにて。見逃し配信も今から購入して視聴可能です。

米米CLUB デビュー35周年特設サイト


 コロナウイルスの影響で来年以降に公演延期になった35周年ツアーOMUSUBIの代わりに行われた配信ライブ。
 米米のライブは再結成後の2回しか観に行けてないのだが、良い席は全然取れないし値段は高いし、それに比べたら配信ライブのこの価格は超お得じゃん! と感じてしまった。最近はそこらへんの中規模以下のライブハウスでのライブイベントも有料配信してるケースよく見かけるけど、そういうのはわりといい値段するなぁと割高感を覚えることが多いので、その差は何なのだろう? と自分でも不思議に思ってしまった。

 米米CLUBのライブといえばカールスモーキー石井のどこまで本気だかわからない胡散臭いトークで進行するのだが、基本ツッコミ待ちというか観客のリアクションも込みで成立する芸風なので、無観客で同じようにやれるのか? と冒頭10分くらいはヒヤヒヤした。しかも今回はのっけから「35年間、一つのスキャンダルもなく」「メンバーは全員オレをリスペクトしている」とか言いながら、メンバー紹介を「オレが育てた」的なコメントで一人ずつ振ると全員から反発を食らうというネタで、ボンが「時間ないから、次!」と促してうやむやのまま進行するという。実際に一度は人間関係がグチャグチャになって解散してるのによくこんなネタぶっ込むなあと思った(笑。 それだけ信頼関係は戻っているというアピールなんだろか。ボンだけはとりなすような立ち位置と思わせておいて石井がベースに触れそうになると「楽器には触るな!」とキレて振り払うというネタもしっかり仕込んでいた。

 全部で正味2時間と長くはなかったけど、"I'M A SOUL MAN" のコーラスでジェームス小野田の声だけ聞こえてその存在を予感させてからの登場、最後に BONUS SHOW TIME など、いつもの構成になっていた。最悪の下ネタ曲『プラムジュース』を入れてくるあたりもさすが。しかも「作曲はポール・マッカートニー、プロデュースはクインシー・ジョーンズ、編曲が久石譲」とか大ウソを言ったまま言いっ放しというのは今のご時世どうなんだろう。そして真ん中のパートに短編映画『男はつらいぜ』が流れている間に衣装を替えて後半戦だったのだが、これが内容はもちろん男はつらいよパロでいつものコントではあるのだが、映像としてはかなり本格的に撮ったらしく仕上がっていた。石井ちゃん、映画監督もやったもんね……。メンバー全員がしっかり衣装を着て芝居してて、一見の価値はある作品になっていると思う(笑。 ソフト化されるのかなこれ。このライブはWOWOWで放送決定したとか言ってたけど。

 もともとが大所帯とはいえ今回はそれほど大仕掛けなステージではないので、ジョプリン得能がギター弾きながら鍵盤も叩くという、初期に見られたパフォーマンスをやっていた。ギターをストラップで首から提げたまま鍵盤を弾くのって見栄えがするものではないと思うんだけど、いつかマイケルシェンカーの来日公演を観に行ったときもこれやってたなあ。よっぽどシンプルなバンドサウンドでもない限り、音源ではいろんな音出してるのをライブでどうするかって問題は常にあって、米米にはパーカス、ホーンセクションもいるとはいえ基本的にシンセ奏者の負担になるのでギター複数いる場合はそのうち一人が鍵盤も0.5人分担当するみたいなやり方は合理的ではある。実はよくあるのだろうか。
 直前にMINAKOが怪我して出演見合わせというのもチェックしてなかったので観るまで知らんかった。お大事に。

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