第一報以来ほぼ何も情報が入ってない状態で観たので、開幕ビックリ、5分で開いた口が塞がらなくなった。
以下ネタバレ(ガチ)。
『機動戦士Gundam GQuuuuuuX -Beginning-』
シンエヴァの時もちょっと書いたけど、私はとにかく『トップをねらえ2!』が大好きなので、鶴巻和哉監督はいつまでもエヴァに付き合ってないでまた榎戸洋司と組んでオリジナル新作のロボットものやってくれねえかなあ、とずっと思ってたんですよ。トップ2的ロボットアニメの流れは五十嵐卓哉&榎戸洋司の『スタードライバー 輝きのタクト』『キャプテン・アース』と続いたのだがこの五十嵐・榎戸コンビも『文豪ストレイドッグス』が当たって長期化してしまいロボットのほうは途絶した。
そこへきて、鶴巻和哉の新作が榎戸洋司と組んでガンダム!! という話ですよ。
私は『トップをねらえ!』自体にはさほど思い入れがなくあくまで鶴巻和哉の『トップをねらえ2!』が好きなのであって、それと同じ意味で鶴巻和哉の新作ロボットアニメである GQuuuuuuX とやらに期待するのであって、ガンダムとしては別にどうでもいいと言うたらアレですけど、最近のガンダムはもはやガンダムとは何? ていうくらい自由だし、それでよいと思っていた。全く無警戒だった。劇場先行上映というのも常ならばいずれTVで観られるものをわざわざ劇場行かなくたっていいじゃんくらいのテンションなのだが、まだ放送がいつになるか未定のようだし話題になってからいつ観られるかわからんのは困るな、というのと、むしろ俺がどんだけトップ2好きか見せてやる! というような気分で初日に行ったところがある。
そしたらアレだった。
いや開幕あのBGM、あのカット、あのナレーションで「んんん!?」てなったよね。前半は何を見せられているのかわからなくてひたすら呆然としてたが、それでもなんとなく想像してたのは、どっかのタイミングで異世界転移みたいな事象が起こって別世界の舞台に移行するんでしょ? ということだった。ゼクノヴァが発生した時にほら来た、と思ったのだが、そのままU.C.0085 の世界になるとは思わんだろ!!
パンフによると鶴巻監督は「一年戦争の仮想戦記もの」であるとサラッと言うてて、みんな普通に考えますよね、好きでしょ? みたいなテンションで、「やってやったぞ、驚いたか!」みたいなノリでは全然ないのである(笑。 確かにそう考えると、トップ2も前作とは全く違う世界のように見せながらその実12,000年後のシークエルをキッチリとやってみせた、それと同じことだとも言える。
一年戦争パートのプロットは庵野によるのだそうで、シャア専用の赤いガンダムを出したがったのも庵野だというのもよくわかる。お前絶対、富野御大の小説版ガンダム大好きだろ! シャアとシャリア・ブルが組んでニュータイプ部隊になるとことか。でもあれ、なんでジオンが勝ったのかよくわからんよね。アムロがいなくてペガサス級一隻なくしただけで? ガルマが死ななかったのはわりと影響でかそうだけど、オデッサも落ちなかったとかそういうことなんだろか。でもオデッサがなければ反攻作戦もないしソロモンが陥落することもありえなくない? というかソロモンを落とされてからジオンが勝つ流れになるのがおかしいというか、連邦は宇宙の拠点を全部失って継戦を断念したみたいなこと言うてたけど、それってルナツーだけかろうじて確保してた正史のガンダム開始時点の戦況と大して変わらんじゃん。と思ってしまった。
つーかその流れだとレビルもデギンも死んでないし、ギレンとキシリアが両方生きてる時点でジオンは内戦になるんじゃねえの? とかいろいろ考えてしまうが、たぶん仮想戦記というのは一年戦争部分を歴史改変したという意味であってここから先は、つまり、おそらくTVシリーズは Beginning を観たみなさんが期待するものとは違う方向に行くんじゃないかなあと思っている。その意味では心配である。
でもまあ、宇宙世紀で(富野以外に)ここまでやった奴はいなかった! という点では快挙というか前人未踏であり、いろいろ考えてみると長谷川裕一が一番近いのではないかと思った。ガンダムUCがあるじゃん、とツッコまれるかもしれないが、あれはΖΖの話を組み込んで辻褄を合わせたすごいガノタの二次創作という感じで、突き抜けてはいないよね。まあ逆シャアのアクシズショックという現象をフィーチャーしたのは確かに先鞭を付けていたのでそこは評価するが。閑話休題。
ともかく、庵野の趣味が丸出しの一年戦争パートはあくまでプロローグというか前フリであって(鶴巻監督は第1話アバンで説明するだけのつもりだったと言うてた)、ここからの榎戸洋司&鶴巻和哉テイストこそ私の期待している部分である、と改めて言うておきたい。その割に最悪のガノタみたいなことばっか書いたけど!
とはいえ、まさかクランバトルだけやって終わる話ではないだろうし、戦記的な部分とどうバランス取るのかは正直全くわからん。鶴巻和哉は我々が想定している以上に全てを考えた上でまとめてくる人なので(トップ2がまさにそうだった)、期待はしてよいと思っている。
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