ピロウズのドラマーだった佐藤シンイチロウが先月亡くなった。
the pillows のこと
昨年解散が発表された時は、私は比較的冷静に受け止めていた。
まあピロウズはそういう気配あったのでそれほど驚きはしないのだが最後のライブやってから発表とは
— 二世上海亭主人 (@Nangerous_PlanB) February 1, 2025
それまでの山中さわおの発言を追っていて、そういうこともあるだろうと何となく思っていたので。いつまでも活動再開などに期待を持たせては悪いのであえてハッキリ「解散」とした、というのもいかにもさわおらしいと思った。
しかしそれから一年、訃報を知って思いのほか動揺してしまい、他のメンバー、特にさわおのコメントはないのか? と探してしまった。もっと言えば、解散の理由に病気が関係あったのだろうか、という点も気になった。
the pillowsの解散を経て新フェーズへ!山中さわおが語る最新作の裏側
上記がおそらく現時点で最新のインタビュー記事で、公開日付は4月1日だが取材は訃報より前である(記事の末尾に、編集作業中に訃報が届いたことに触れられている)。そうでなくても新譜のプロモーション以外ではあまり音楽メディアに出ない人なので、公の場ではコメントなどはないだろうなと予想はしていたのだが。
しかし、それとは別に上記のインタビューや他のファンが書いた記事などを読んでいるうちに、改めて解散までの経緯についても気になってきた。そこで今さら30周年記念本の『ハイブリッド レインボウ 2』を買ってしまった。タワーレコードとHMVでのみ限定販売でAmazonにもないので、もう原則として紙の本は増やさないと決めている私がタワレコのオンライン通販を初めて利用してまで購入。
この本には、20周年で武道館というバンドとして一つのクライマックスを迎えた後の10年間が書かれているのだが、その期間には鈴木淳の解雇と活動休止というネガティブな出来事が含まれており、特に活動休止の事情についてが本書の中心的なテーマのような構成になっているので、読んでいてしんどいというファンの感想も見た。活動休止の理由はもちろん当時のインタビュー記事などでもそれなりに話されていて、バンドに対する他のメンバーのモチベーションが落ちて、スタジオに入っても新曲に対するアイディアなどを全く用意してこない、全部自分一人でやっているような状態になってこれではダメだと思った、というのが山中さわおの立場からの説明だった。大筋としてはその通りだが、この本『ハイブリッドレインボウ2』ではさわおもさらに赤裸々に遠慮なく語っているし、また他の二人のメンバーにも当事者としてのインタビューがある。
それならいつか新録版を、ていうのももうないんだなあ……
— 二世上海亭主人 (@Nangerous_PlanB) April 2, 2026
活動再開時の一般音楽メディアのインタビューを読むと、休止前より(当然ながら)状況はよくなったということをさわおは言ってたと思うが、実際にはそれはハッキリと妥協の産物だったというか、「もう最高のピロウズではない現実を受け入れた」というような言い方をしている。外から見える以上に決定的な変化だったのだろう。活動再開後を「末期」と言ってたのも諧謔ではなく、文字通り末期という意識がさわおにはあったのだとわかる。
そもそも人の死にショックを受けるようなことのあまりない性質の私が、今回は納得のいく答えのようなものを探し回るようなことをしてしまったのはなぜか。やはり the pillows というバンドは自分にとって特別だったらしい。前述の鈴木淳の件を知った際も思わず mixi 日記でお気持ち表明をしてしまったものだ。その件については今に至るも具体的な事情は不明な点も多く(今回買った本でも各人言えないことが多いとしながらも少し今までと違うニュアンスの説明もあった)、鈴木淳は現在うちの近所にあるライブバーの経営をやっているのだがまだ行く勇気はない。
いつからこんなにピロウズが好きだっただろうか? それほど昔からではない。『フリクリ』から? その頃はさほどでもなかったと思う。『SKET DANCE』から? ではさすがにないが(笑)、きっかけの一つではあったかもしれない。山中さわお Podcast を聴き始めてバックナンバーまで全部聴いたのが大きかったかも。ラジオなんかもあまり聴くほうではなかったので、ミュージシャンが直接語る言葉に多く触れるのが初めてでそれが面白かったのかな。
ライブに行ったのは30周年の横浜アリーナが最後になってしまった。あれは特殊な環境、特別なライブだったので、もっと普段のピロウズが見られるライブにあと一回くらい行っておけばよかったと思う。言っても詮無いことではあるが。一時期は渋谷の DUO EXCHANGE で毎年、年越しライブをやってたのでよく行ってたな。ベースはまだ鈴木淳だった頃。懐かしい。
最終的に、私はチケットぴあが運営している公式ファンクラブに(解散後に!)入会してメンバーのブログ記事を読んだ。当然ながら全面的にファン向けの文章で、私が求めていた内容は全てそこにあった。引用は厳に慎もうと思うが、読んでよかったと思う。
アーティストの公式ファンクラブなるものに入るのも久しぶりだ。昔、奥井雅美と水樹奈々のにそれぞれ一期だけ入会してたことがあったと思う。後者については記憶すら定かでない。要するに当時の両者のプロデューサー矢吹俊郎が好きだったのである(楽曲派。 ピロウズの場合はチケットが取れないみたいなこともあまりなかったので入る必要を感じなかったのもある。
ピロウズなき今、現役で活動しているアーティストのファンクラブに入るとしたら誰だろう? と考えてみると、強いていえば米米CLUBかもしれない。これも彼らが一番輝いていた90年代にはガキだった自分には手が届かないものだったという憧れがあるので、去年も一回ライブに行こうと思って行き損なったのだが、彼らももういい歳だし、何かある(縁起でもない)前にもう一度は行っておくべきかな。他は、Ben Folds とか、Michael Schenker さんとかがまた来日したら、行けたら行こうと思う。
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